【北総線改正まとめ】増発後のダイヤはどうなる?そしてこの改正をした理由は?

2022年11月26日に行われる4直ダイヤ改正。北総線は値下げしたばかりだというのに、さらに増発が。増発列車を現行ダイヤにあてはめて、増発後のダイヤと増発した理由を探ってみました。


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北総のニュースリリースおよび京成のニュースリリースによれば、ポイントは以下のようです。

■土休日の朝夕に新鎌ヶ谷〜印西牧の原・印旛日本医大で増発

■スカイライナーの一部列車を新鎌ヶ谷に停車

このうち、普通列車の増発について、思ったことです。


■土休日の朝夕に新鎌ヶ谷〜印西牧の原・印旛日本医大で増発

 この区間の増発は2022年2月のダイヤ改正で平日朝夕に10本・土休日朝に2本が増発されていました(pdf)。この増発が土休日朝夕にさらに増える形。

いまの印西牧の原駅の上りダイヤは

【14時】普羽01 普羽17 普羽41 普羽57
【15時】普羽21 普羽37
【16時】普羽01 普羽17 普羽41 普羽57
【17時】普羽21 普羽37
【18時】普羽00 普羽17 普羽40
【19時】普羽00 普羽19 普羽36 普羽58
(普羽:普通羽田空港行き)

となっており、1時間だいたい3本ながら不等間隔で、40分ヘッドで23~24分+16~17分。間隔に1.5倍の差があります。

このダイヤにそのまま増発列車を足すと

【14時】普羽01 普羽17 普羽41 普鎌45※ 普羽57
【15時】普鎌14 普羽21 普羽37 普鎌54
【16時】普羽01 普羽17 普鎌32 普羽41 普羽57
【17時】普鎌14 普羽21 普羽37 普鎌54
【18時】普羽00 普羽17 普鎌32 普羽40
【19時】普羽00 普羽19 普羽36 普羽58
普鎌:増発の普通新鎌ヶ谷行き、※は印旛日本医大駅始発、それ以外の普鎌は印西牧の原始発)

となり、不等間隔ではありますが、最大でも17分間隔、短いと7分間隔となります。(既存の列車がズレる可能性はありますが)

しかも平日よりも増発が多いんですよね。下が平日です。

【14時】普羽01 普羽17 普馬41 普馬57
【15時】普羽21 普羽37 普羽57
【16時】普羽05 普羽17 普鎌25 普羽37 普馬44
【17時】普馬00 普久14 普馬25 普馬34 普馬41 普馬58
【18時】普鎌07 普馬17 普羽36 普羽47 普羽58
【19時】普鎌05 普羽18 普ク26 普馬41 普久56


ところで、増発せんでも20分間隔に合わせたらよくない?とも思うのですが、そうしなかったのは何故でしょうか

前提として、北総線の普通は新柴又〜大町ではきっかり20分間隔なのに、西白井〜印旛日本医大で不等間隔になっています。
これはおそらく40分に1本のアクセス特急を半分の普通が退避するためでしょう。

例えば新鎌ヶ谷駅の下りは
【13時】普07 ア29 普30 普47
【14時】ア09 普10 普27 ア49 普50
であり、アクセス特急の退避で間隔が開いているのがわかります。

新鎌ヶ谷駅・千葉ニュータウン中央駅・印旛日本医大駅はアクセス特急が使えるので間隔は20分以内に収まる一方、通過駅では間隔が開くことがあり不便。

先日北総線の撮影をしましたが、24分開く駅では待っている間「なげぇ…」って思ってました。次の駅では16分待ちなので一駅ずつ巡るぶんには結局同じなんですが(小室駅では2本分=40分居た気がするし…)、周辺住民が列車に乗り遅れた時に次が24分後だと「運が悪い…」って思うでしょうねぇ。

で、本題。

わざわざ増発なんぞせんでも、退避しない普通も4分停車させて等間隔にすりゃ良くね?とも思ったんですが、そうもいかない理由がありそうです。

ダイヤを表にしてみると、

下り 上り
東松 新鎌 印西 印旛 印旛 印西 新鎌 東松
(00) (32) (43)
01 07 22 26 34 37 56 04
47 54 59
(20) (52) (03)
21 30 45 49 57 01 16 24
25 29 42
(40) (12) (23)
41 47 02 06 14 17 36 44

普通はスカイライナーの間を縫いつつ、印旛日本医大での折り返し時間8分を確保。下りでアクセス特急を退避した列車は折り返しの上りでは退避なく、大町より西では等間隔になるようになってます。

これで新鎌ヶ谷での退避がない列車まで時間調整すると、本数変わらないのに運用数が増えてしまうでしょうし。

はえー…上手くできてるもんだな…

もうこれしかない!って感じがしますね。

で、どうせ運用を増やすなら効率的に、というのが今回の増発の趣旨でしょうか。

ちなみに冒頭の増発を当て嵌めた印西牧の原駅の時刻表↓ですが、

【14時】普羽01 普羽17 普羽41 普鎌45※ 普羽57

14:45発の列車は印旛日本医大14:36始発。しかし現行ダイヤでも14:37発羽田空港行きがあります。そして3分で着くはずの印西牧の原を9分後に発車。
羽田空港~印旛日本医大の折り返し運用のひとつがそのまま新鎌ヶ谷折り返し運用に充当、印西牧の原で出庫してきた始発の羽田空港行きに接続したうえで6分停車したのち発車、という形になるのでしょうか?

それ以後の運用を、とりあえず折り返しに当てはめる形で並べてみました。最大で2本の列車が増発分として走り、運用は少なくとも3つあるようです。

(仮称・運用A)印旛14:36発→印西14:45発→新鎌15:00着・15:17発→印西15:35着・15:54発→新鎌16:09着・16:37発→印西16:55着・17:14発→新鎌17:29着・17:57発→印西18:15着→印旛18:19着

(仮称・運用B)印西18:32発→新鎌18:47着・19:17発→印西19:35着→印旛19:39着

(仮称・運用C)印西15:14発→新鎌15:29着・15:56発→印西16:12着・16:32発→新鎌16:47着・17:17発→印西17:35着・17:54発→新鎌18:09着・18:37発→印西18:55着→印旛19:00着

印旛18:19着」と「印西18:32発」は時間が近いですが、一駅の回送がヘンなのと、改正前ダイヤでも印西19:35発→印旛19:39着という列車が「印西牧の原始発・印旛日本医大行き」としてあるので、印旛日本医大18:19着の列車は折り返し18:36発羽田空港行きとなり、改正前の出庫車である印西牧の原18:32発は早めに出庫させて新鎌ヶ谷との間を一往復させるということでしょう。

ちなみに改正前ダイヤの「印旛日本医大18:36始発・羽田空港行き」は印西牧の原に18:40に着いたあと、出庫の「印西牧の原18:40始発・羽田空港行き」に接続して先に行かせ、なんと20分停車(アクセス特急とスカイライナー退避)。さらに「印旛日本医大18:55始発・印西牧の原行き」の到着・接続を受けて19:00発車という、なかなか珍しいことをしてます。エキセントリック車両交換。

<印旛日本医大・土休日>
【18時】普羽13 ア羽20 普羽36 ア馬45 普牧55

<印西牧の原・土休日18時>
【18時】普羽00 普羽17 普羽40
【19時】普羽00 (以下略)

今回の設定で、このあたりの解消もあるのだろうか?というのが気になるところ。

あとは(仮称・運用C)ですが、19:00に印旛日本医大に着いたあと、素直に19:16発の列車になるのでしょうか?

現行のダイヤを、印旛日本医大折り返しのみ取り上げると、

下り 上り
新鎌 印西 印旛 印旛 印西 新鎌
17:47 18:02 18:06 18:13 18:17 18:32
18:40 18:55
18:10 18:25 18:29 18:36 18:40
19:00
19:15
18:25 18:40 18:44 18:55 18:59
18:50 19:05 19:09 19:16 19:19 19:34
19:05 19:20 19:23 19:30 19:36 19:55
19:35 19:39 19:54 19:58 20:12
19:30 19:45 19:49 入庫?
19:46 20:00 20:04 20:16 20:20 20:34

となります。

これに増発分をあてはめると

下り 上り
新鎌 印西 印旛 印旛 印西 新鎌
17:47 18:02 18:06 18:13 18:17 18:32
17:57 18:15 18:19
18:32 1847止
18:40 18:55
18:10 18:25 18:29 18:36 18:40
19:00
19:15
18:25 18:40 18:44 18:55 18:59
18:37 18:55 19:00
18:50 19:05 19:09 19:16 19:19 19:34
19:05 19:20 19:23 19:30 19:36 19:55
19:17 19:35
19:35 19:39 19:54 19:58 20:12
19:30 19:45 19:49 入庫?
19:46 20:00 20:04 20:16 20:20 20:34

という感じに。

増発分が最後に印旛日本医大についたあと、どう振る舞うのか、よくわかりませんが…気になりますねー。


ちなみにこの増発、もしかしたら白井市と連動した動きかもしれません。

白井駅・西白井駅については2年前に白井市と『白井駅・西白井駅周辺地域の活性化に関する協定』を締結(北総WEBサイト) したのち、活性化の取り組み(北総WEBサイト)副駅名の決定(北総WEBサイト)待合室の設置(北総WEBサイト) などの取り組みが行われています。

  

↑↓梨と競走馬が描かれた待合室と駅名標

↑副駅名の「騎手」はJRA騎手学校のこと

白井市の人口は平成30年4月末の63,793人をピークに減少に転じており、令和3年3月末では62,745人と1000人ほど減っています。令和4年は春からわずかずつ増加が続いており3月末からの半年で120人ほど増えていますが、減少に対しては市も北総も危機感が強いでしょう。

だからこそ値下げの中でも家庭負担となる通学定期を大きく下げ、また増発に踏み切ったのだと思います。コロナ前は西白井駅は10年で乗降人員が1000人近く増え、白井駅も5年ほど乗降人員10,000人付近を維持していました。

値下げと増発で、2-3年後にどうなるか、見ものです。

ご覧いただきありがとうございました。


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